段階確認、現場に来てもらうのは完成してからじゃダメなんですか?|いつ・何を・誰が確認するのか解説

現場・施工管理

公共工事を担当すると、「この工種は段階確認が必要です」と言われることがあります。

初めて担当する人なら、

「そもそも段階確認って何?」
「いつ確認してもらえばいい?」
「誰に確認してもらうの?」

と疑問に思うのではないでしょうか。

この記事では、公共工事の段階確認について、初めて担当する人が迷いやすいところに絞って解説します。

段階確認とは?

段階確認とは、工事の途中の決められた施工段階で、監督職員の確認を受けることです。

国土交通省の土木工事共通仕様書では、対象となる工種と「いつ確認を受けるのか」が段階確認一覧表に示されています。

では、なぜ完成したときにまとめて確認するのではなく、工事の途中で確認するのでしょうか。

なぜ段階確認をするの?完成検査ではダメ?

工事には、次の工程へ進むと見えなくなったり、確認するのが難しくなったりする部分があります。

例えば、場所打杭では「鉄筋組立て完了時」が段階確認の対象となっています。

鉄筋を組み立てた状態なら、鉄筋の配置などを直接確認できます。

しかし、その後コンクリートを打設すると鉄筋は見えなくなります。

鉄筋組立て
↓
段階確認
↓
コンクリート打設
↓
鉄筋が見えなくなる

完成検査まで待っていては、施工途中の状態を同じように確認することはできません。

国土交通省の土木工事共通仕様書でも、受注者は「完成時不可視になる施工箇所」を監督職員が調査できるよう、十分な機会を提供することとされています。

段階確認は、工事が進むと確認しにくくなる部分などを、適切な施工段階で確認するためのものと考えると分かりやすいでしょう。

この工種はいつ段階確認する?どこを見れば分かる?

初めて工事を担当すると、

「どの工種で段階確認が必要なの?」

というところで迷うと思います。

まず確認したいのが、その工事に適用される共通仕様書や特記仕様書などの設計図書です。

例えば、国土交通省の土木工事共通仕様書には「段階確認一覧表」があり、対象となる種別・細別と確認時期が示されています。

一例を見てみましょう。

種別細別など確認時期
指定仮設工―設置完了時
掘削工河川・海岸・砂防土工、道路土工土(岩)質の変化した時
場所打杭工リバース杭など掘削完了時、鉄筋組立て完了時など

このように、

「自分がこれから施工する工種は段階確認の対象になっているか」
↓
「対象なら、どの施工段階で確認を受けるのか」

を確認します。

ただし、段階確認の対象や運用を国土交通省の一覧表だけで判断するのではなく、実際の工事に適用される設計図書や発注機関の仕様書を確認することが大切です。

施工者は段階確認をお願いするとき何を出す?

段階確認の対象だからといって、当日に監督職員へ、

「できたので今から見てください」

とお願いするわけではありません。

国土交通省の土木工事共通仕様書では、受注者は事前に、

  • 種別
  • 細別
  • 施工予定時期

などを監督職員へ報告することになっています。

国土交通省の工事では、段階確認の予定について「段階確認書」などの様式を使って報告します。実際に使用する様式や提出方法は発注機関によって異なるため、その工事で指定されている様式を確認しましょう。

また、段階確認を受ける際には、確認に必要な準備をしておきます。

監督職員が現場へ来る場合だけでなく、施工管理記録や写真などを使って机上で確認する場合もあります。

使用する様式や提出方法は発注機関によって異なる場合があるため、工事を担当したら、その発注機関の様式や提出方法も確認しておきましょう。

段階確認は誰に見てもらう?いつもの監督職員でいい?

段階確認は、監督職員による確認です。

ただ、公共工事では複数の監督職員が配置されていることがあります。

例えば国土交通省では、監督職員を「総括監督員」「主任監督員」「監督員」に分け、それぞれ担当する業務が定められています。

そのため、

「普段やり取りしている監督職員に見てもらえば、すべての段階確認が終わる」

とは限りません。

実際に国土交通省の地方整備局で使われている監督の手引きには、主任監督員による段階確認を原則としつつ、監督員が確認した場合についても定めている例があります。

誰が段階確認を担当するかは、発注機関の監督体制や権限分担によって異なる場合があります。

施工者側で判断せず、「この段階確認は誰に確認してもらえばよいですか?」と担当する監督職員に確認しておくと確実です。

まとめ|段階確認は「いつ・何を・誰に確認してもらうか」を確認しよう

段階確認は、工事途中の決められた施工段階で監督職員の確認を受けるものです。

初めて担当するときは、次の4つを押さえておきましょう。

  • 何のため?
    工事が進むと確認しにくくなる部分などを、適切な施工段階で確認するため
  • いつやる?
    その工事に適用される共通仕様書や特記仕様書などを確認する
  • 何を出す?
    段階確認に必要な事項を事前に報告する。実際の様式・提出方法は発注機関のルールを確認する
  • 誰に見てもらう?
    監督職員が確認する。誰が担当するか分からなければ事前に確認する

段階確認の対象になっていることに気づかないまま次の工程へ進むと、確認したかった部分が見えなくなってしまうこともあります。

工事が始まったら、自分の工事では「何を」「どのタイミングで」段階確認するのかを早めに確認しておくと安心です。

出典

この記事は、国土交通省および地方整備局が公開している公共工事の基準・資料を参考に作成しています。

※段階確認の対象工種・確認時期・提出様式・監督職員の権限分担などは、発注機関や工事によって異なる場合があります。実際の工事では、その工事に適用される設計図書、共通仕様書、特記仕様書、発注機関の様式・運用を確認してください。図書、共通仕様書、特記仕様書および発注機関の定める様式・運用を確認してください。

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